図柄表：ジョージ6世図柄裏：聖ジョージの竜退治発行地：イギリス連合王国ロンドン王立造幣局発行年：1951年彫刻師：Thomas Humphrey Paget, Benedetto Pistrucci銘文表：GEORGIVS VI D:G:BR:OMN:REX F:D: FIVE SHILLINGS銘文裏：1951 B.P銘文縁：MDCCCLI CIVIUM INDUSTRIA FLORET CIVITAS MCMLI額　面：クラウン材　質：白銅直　径：38.61*2.9 mm重　量：28.28 g分　類：KM-880; Sp-4111状　態：NGC PL63 プルーフライク備　考：Festival of Britain、英国祭記念貨NGCからPL63の評価を与えられた一枚。PLとはProof Likeの略称で、通常貨の型であるにもかかわらず、型が新しいうちに打たれた初期打ちの個体に現れる現象である。当然、そうした個体は枚数が限られるため、希少品として扱われる傾向にある。本貨に描かれたジョージ6世は、エリザベス2世の父にあたる。彼の父ジョージ5世の王位は当初、ジョージ6世の兄ヘンリー8世に継承された。だが、ヘンリー8世がアメリカ人のウォリス・シンプソンとの結婚を強く望み、王位を放棄してジョージ6世に王位を譲った。ウォリス・シンプソンは離婚歴のある女性で、当時のイギリスでは王妃は初婚の貴族出身者が取られる決まりがあった。そのため、ヘンリー8世は王位を放棄せざるを得なかった。このスキャンダルは「王冠か花嫁か」という文言で、世界中がテレビ放映を通じてその結末を見届けた。王位を望んで継承したわけではなかったジョージ6世は、王の職務にひどく苦しんだ。幼少から吃音を患うジョージ6世は、国民の前で行うスピーチが上手くできなかった。精神科医の手助けもあって最終的には克服していくものの、第二次世界大戦の勃発など、彼の時代には多くの苦難が待ち受けていた。